「融資先がつぶれればつぶれるほど銀行が健全化する」
信じられないことですが、わかりやすく言えば、これが金融再生委員会がリップルウッドと結んだ譲渡契約に盛り込まれた瑕疵担保条項の正体なのです。
実は新生銀行は「ごっつあん銀行」だったのです。(融資先がつぶれると「ごっつあんです」といって肥えるという意味)
こんな銀行があれば誰だって経営できます。
僕だってできます。あなたにもできます。
金融道のモラルハザードここに極まれり。
こんな契約一刻も早く破棄しないことには大変なことになります。
再生委はこれを日債銀の譲渡にあたっても入れようとしています。
ふざけるな〜〜。
ゴールドマンサックスは再生委のアドバイザーとして何をアドバイスしたんでしょう。
まさか外資同士、リップルウッドに有利になるようにアドバイスしたわけじゃないだろうねえ。
新生銀行(リップルウッド)はライフをつぶし第一ホテルをつぶし、その債権債務がきれいになったところで今度はこの2社を買取ろうとしている。
道義的責任という言葉は外資の辞書にはないのか。
あるわけないでしょ。投資家は投資して儲けてなんぼですから。
くやしいけどやっぱりこんな契約を結んだ再生委が悪い。
それでは、「そごう」について。
債権放棄がいいかどうか。
いろいろ議論はありますがここでは他の方にまかせます。
私からは銀行員の観点で1点だけ申し上げましょう。
債権放棄後そごうは再建できるかという点。
債権放棄後のそごうの借入は1兆円。売上高も1兆円。
銀行に入ると研修で業種毎の売上高に対する借入の適正値っていうのを習います。
小売業の借入は月商の3ヶ月分までが適正と習います。
そごうの年商が1兆円なら月商は1兆円÷12で約800億円。
この3ヶ月分は800億円×3で2400億円。
これに対しそごうの借入は1兆円。
はたしてそごうは再建できるのか・・・。
常識で考えればいいんじゃないでしょうか。
ちなみに僕だったら融資を頼まれても絶対貸しません。
「日栄」紹介するかも。