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自滅寸前 ヨーカドー銀行

以下は、ハーベイロードジャパンの財部誠一さんのレポートです。

イトーヨーカ堂の銀行業参入に関するレポートを記載いたします

 

新聞、雑誌などがイト―ヨ―カ堂銀行誕生は時間の問題であるかのように報道されてきましたから、金融監督庁が免許を交付しさえすれぱ、いつでも新銀行が誕生するかのように思われていた方も少なくないでしょう。

しかし、このままではイト―ヨ―カ堂の銀行構想は空中分解します。というよりも、すでに空中分解してしまったといってもいいくらい、その先行きは、絶望的です。そもそもイト―ヨ―カ堂には銀行経営のノウハウなどあるはずがありません。有力な都市銀行とタッグを組まない限り、銀行業務への進出など不可能だったのです。

最初に白羽の矢を立てられたのは東京三菱銀行でした。もっとも手堅い銀行です。しっかり
としたビジネスモデルを詰めない限り、東京三菱銀行がイト―ヨ―カ堂に全面的に協力することなどありえません。

ところが、イト―ヨ―カ堂の鈴木敏文会長は「親方経営」で知られるワンマン経営者です。「銀行業務は赤字でも良い」「ATM利用のために、お客さんの数が増えてくれれぱそれで十分だ」と考えていたようです。ところが、銀行業務単独では黒字がだせないようなやり方では、東京三菱は賛成できません。

そこでイト―ヨ―堂は、第2のパートナーとしてさくら銀行に急接近していきました。ところがこの四月、私のもとには、こんな話が監督庁からもれ間こえてきたんです。

監督庁の職員がさくら銀行に対して、こう言ってきたというのです。
「三菱銀行が逃げても、お宅は逃げないだろうな」
それから1カ月後には、こんな事実もわかりました。これまでイト―ヨ―カ堂銀行は東京三菱銀行とさくら銀行を両天秤にかけながら交渉してきたのだが、そのどちらとも意見が合わなくなってしまったのです。

「じつは当行にイト―ヨ―カ堂さんから正式に、インターネット銀行について説明してくれという申し出があったんです」
この大手都銀幹部はこの申し出を受けた瞬間に、すべてを理解しました。
「ヨ―カ堂銀行は完全に暗礁に乗り上げたな」
事実上、ヨ―カ堂銀行は頓挫したといって間違いないでしょう。銀行業は儲かる商売ではない。だからどこの銀行も苦しんでいるというときに、なぜ、私も私も銀行業に入ってくるのか。ましてやイト―ヨ―カ堂は面子が悪すぎた。銀行業を立ち上げる時に集めてきた外人部隊の面子が本当に悪かったのです。

トップは元日銀エリート行員。彼を補佐する立場には、有名女性アナリスト。これでは現実離れもいいところです。いかに優秀でも、実務を知らない