2012神奈川大学吹奏楽部サマーコンサート 本文へジャンプ

早くから満員札止めの神奈川大学吹奏楽部サマコン
キャンセルの当日券を求めて並んで待って下さっている人がいます。
本当にありがたいことです。
佐藤進さんのお話では、当日券をお待ちの人たちはコンサートが始まってもまだ待っていてその方たちには、前半終わっても来ていただけなかった招待客の席を S席の正価料金を頂いて後半だけでも聴いていただいているとの事です。
本当にありがたいことです。
後半だけなんだから料金を半額にしてあげませんか、、

2012年6月7日木曜日17:45開場 18:30開演
みなとみらい大ホール


さて神大サマコン
今回は、ヨーロッパ演奏旅行の壮行会でもあります。
なんと、
ベルリンフィルハーモニーコンサートホール での単独ライブ
スメタナ音楽祭 参加
と重厚なスケジュールです。
部員達もさらに気持ちの入った練習をしてきたことでしょう。

さあ、今回もコンサートに来れなかった神大ブラスファンのために実況中継をお送りいたします。

幻想曲 ト長調 J.S.バッハ

最初の音を どう演奏するか、が、この曲全体を決めてしまいます。
したがって、私も神経を集中して聴いてました。

その最初の音、トロンボーンがソフトなアタックで入ったためオルガンのような重厚で堅い音を期待した人たちは「おや」という感じだったでしょう。
小澤先生は堅さより懐の深い音を表現したかったのだと推察しました。
その次の全員での音もやわらかく、リード系の音を中心にした透明感のあるさわやかなサウンドでの演奏。

音のスピード感が、ゆったりしていて、それはそれなりに広い気持ちで聴けるのですが、私としては、コンサートの最初の曲なので、多少おまわりさんに叱られない程度のスピード感があっても良いかと思った次第です。
しかし、それはズーと3年更新ブルー免許の私の考えなので参考にしなくても良いかと思います。

私の隣の隣に座っていたモックン(某県警)すいません。死ぬまでにはゴールド免許取得したいと思っております。
ちなみにFPとして申しますと、ゴールド免許の方は自動車保険が安くなるだけでなく、保険会社によっては生命保険料もお安くなります。
皆様、安全運転を心がけましょう。

無事故! 無検挙!  いや無違反!!

司会者登場

常に司会者にイチャモンつけている私です。
服装チェックまでして申し訳なく思っております。
今回の司会者は、濃紺のワンピース、スカート丈は膝くらい。
前回、前々回とスカート丈まで文句を言った私としては合格の服装です。
ただ、気になったのは、元気いっぱいの明るい声で
「みなさんこんばんは!」
と、入ってきた点です。

バッハの荘厳な曲の後なので、もう少し余韻を楽しむためにも緊張感を持って第一声のトーンを考えていただきたく思った次第です。
前後の曲のことを考えて、その空気を壊さないようにお願いしたいのです
しかし、お話を聞いているうちに、この人は吹奏楽が好きなのだなっと思いました。
言葉に「愛」があります。神大ブラスへの愛 と思えるくらい好感のもてる語りでしたので私としてはこの司会者 OKです。

Humoresque for Wind Orchestra 高昌帥

一昨年松山のコンクールで演奏されたヴァニタスの対になる曲なのだそうです。

落ち着いたテンポでヒラリヒラリと羽のようなものが森の中を泳いでるような雰囲気で曲が始まりました。
その後、打楽器が入りテンポアップ、音も細かくなりブラスも入って曲が盛り上がり、ティンパニの連打でひと区切り、今度は金管楽器が最初のテンポに戻ってヒラリヒラリを演奏する。
その後、ファゴットのソロ。

ファゴットはとてもいい音です。私好みです。
ただ、いい音を追求するあまり、リードが堅めなのでしょうか思ったところより遅れて音が出ているように感じました。
ファゴットは音色が大切です。音の頭に神経を使うことでしょうが今のままのリードで頑張ってほしいと思った次第です。

ソロの後は不思議な空気感につつまれ夢の中をさまよっているような雰囲気。
さまよいながらも何かを探している。

どんどん突き進むと見たこともないような世界が広がり、それはとても大きく広く澄み切った世界
やっと探しているものが見つかり、人々は大きな幸福感に包まれる。
そんな感じの曲でした。

W行進曲「希望の空」
V吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」
U行進曲「よろこびへ歩き出せ」
Tさくらのうた


いつものサマコンのようにコンクールの課題曲が演奏されました。
面白いのは順番を1,2,3,4ではなく4,3,2,1と逆順に演奏したことです。
ロケット発射のようです。ヨーロッパへはロケットで行くのでしょうか。

曲について司会者が色々解説していましたが、WとUは震災からの復興が曲の発想になっているとの事
また、Vは落語の「じゅげむ」を曲にし、司会者が「寿限無」を全部言い切り客席から拍手をもらってました。
ちなみに私も「寿限無」はすべて言えます。

Tはさくらをイメージした曲だそうです。

交響詩「わが祖国」よりモルダウ

今回は保科洋先生の編曲です。スメタナ音楽祭用とは思いますが、スメタナ音楽祭にスメタナの曲を演奏するのは不思議なことではありませんが
あまりにも有名な曲なのでOBとしては心配になります。

耳の超えた観客が相手です。
できればこのような有名な曲ではなく、スメタナの隠れた名作を見つけて音楽祭に持って行った方が安全ではないかと心配しながら聴きました。

水滴が集まり水になり、それが流れて川になっていく描写をうまく表現できてました。

欲を言えば、水の流れるスピード感、テンポ感とその後の金管楽器のスピード感、テンポ感に変化がでれば、もっと立体的に楽しめたのではと思いました。
いつも、慎重に丁寧に表現している小澤先生ですが、外人相手なので、少々厚化粧した演奏をしても良いのではと思った次第です。

また クラリネットの高音部分が辛そうで、Es管等を使うなどして楽に演奏できるようにしてみるのはいかがでしょうか。

             15分間休憩

喜歌劇「こうもり」序曲 J.シュトラウス

指揮者は保科洋氏、ご自身のアレンジした「こうもり」です。

演奏はスピードの変化、音の重さ、堅さの違いを的確に指示し、バンドもその指揮に答えた表情豊かな「こうもり」でした。
保科先生の指揮ぶりは大きくそして若々しく年齢(1936年生まれ)を感じさせない指揮ぶりでした。

The rebirth 《復興》 保科 洋

コンクールで人気の曲のようです。
この曲は2009年に作曲されたので東北震災の前に作られたのですが、震災後「復興」を願う皆様がこの曲を取り上げてコンクールに臨んでいると思われます。

静かな暗いテーマをクラリネットの低音で奏でられ、今度はファゴットと木管低音が次のテーマを引き継ぐ、
ティンパニの合図とともにテンポアップし不安なメロディが幾重にも襲いかかる。パーカッションとブラスが天に向かって叫ぶ、そして荒れ狂うティンパニ
そしてアルトサックスが新たなメロディを哀愁を込めて歌う。ピッコロ、クラリネットがそれに応答する。
再び不安なリズムが流れ、クラリネットが重いテーマを投げかけブラスが呼応する。
全休符のあと、喜びと希望に満ちたメロディが中音から流れだし、トランペットがそのメロディに重なり、木管も合体する。
どんどん希望に胸が膨らみ、辛かった記憶を乗り越え素晴らしい未来の実現に みんなで力合わせて進んでいくという感じの曲でした。

司会者が保科先生にインタビュー
先生の声はマイクを通しても聞き取りずらいほど弱く、元気な指揮ぶりとは対比して驚きました。

行進曲「若人」 兼田敏

保科先生と同期、小澤先生の師匠、岐阜大学元教授で長良川沿いに住んでいた兼田敏先生のマーチ。
兼田敏先生の葬儀で式典後、ホワイエでみんなが楽器を持ち寄りこの曲を演奏し楽しんでいたことを思い出しました。

アルメニアんダンスPartT A・リード

神大がアメリカのミッドウエストバンドクリニックに招待されたとき、リード先生に指揮・指導いただきました。
リード先生は、その翌年他界され部員も小澤先生も私も、残念でなりませんでした。

みなさんご存知のこの曲を軽快に明るく演奏し、大拍手。ブラボー。

     アンコール
行進曲「旧友」タイケ

ドイツ旅行用に用意していた曲と思われます。
小澤先生のことだからドイツらしく、1拍目をガンと重くすると思いきや、意外に軽めのテンポ感。リラックスしてドイツの街角を空を見上げて口笛吹きながら歩いているような作り方でした。

美空ひばりメドレーと星条旗よ永遠なれ

お定まりです。
ところでベルリンフィルハーモニーコンサートホールでも美空ひばりをやるのでしょうか。
現役のみなさん、教えてください。

大拍手でサマーコンサートが終わりました。
部員の皆さん、体調に気を付けてヨーロッパに行ってきてください。
先生、ビールがおいしいからと言って飲みすぎないように。