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私の体験談

神奈川大学吹奏楽部第45回定期演奏会

横浜は1年半ぶりとなります。

来るたびに海が埋められ土地が増え、その土地にビルが建ち新たな街が作られる「みなとみらい」という新しい横浜、またその近くには歴史のあるエキゾチックな横浜が。私は両方とも好きです。

いつものようにOB会受付で、佐藤先輩からチケットを受け取り席に着きました。周りを見渡すと例年より客層が若 くなってる気がしました。高校生の制服が多く目にjつきます。

プログラムを見ますと第1部は「パリ」をテーマに。そして第2部は真島先輩の作品というように完全に色分けされています。

   第1部

バレエ音楽「パリの喜び」より・序曲・ポルカ・ワルツ・マーチ・カンカン/オッフェンバック

緊張しているのかリズムが後ろ足体重になっていて重く、「喜び」という前向きな嬉しさが感じられない。練習不足だったのでしょうか。しかし、サウンドは一級品。

「序曲」が終わり先生は休まず続けて「ポルカ」に進みたかったようで、指揮棒を構えたまま降ろさず、学生たちも楽器を構えた状態。にもかかわらず拍手がおこり、 先生は拍手がなりやんでから「ポルカ」に入りました。結局間が空いてしまいました。

「ポルカ」もリズム感重たいまま。結局1曲目は緊張が解けぬまま終わってしまったようです。

 

演奏が終わって司会者の岩崎里衣さん登場。ダークマゼンダのワンピースに黒のカーディガン。

ディオニソスの紹介で、1961年この曲をギャルドが日本初演をしたとき、小澤先生は生で聴いていたとのこと。

コンクールでの初演は、たしか関西学院大学だったと思います。私は昭和48年のコンクールレコードで聴きました。ちなみにこの年小澤先生は母校銚子商業を率い「リシルド」で初金賞をとった のです。

そして神大はOB会長田原氏指揮の元パーシケッティ「仮面舞踏会」を演奏してました。

この「仮面舞踏会」はコンクール初演だったと思います。

田原さんのころの神大はコンクール初演が多かったと思います。当時の吹奏楽会は今ほどオリジナル曲も少なく、先輩方はコンクールを挑戦の場ととらえ、新たな曲に取り組み、研鑽し吹奏楽のオリジナル曲を広げる為に努力なさり、全国的にも神大の取り上げるオリジナル曲は注目されていたのです。

小澤先生はこの曲を何回もコンクールで取り上げており、最初は昭和52年銚子商業、5年連続の金賞を決めた年でした。

神大では昭和57年でした。

この年、私は妻(このときは結婚してませんでしたが)と尼崎まで神大の応援に行ったのです。ご存知の方はご存知でしょうかこの年、ある事件のあったコンクールなんです。

この事件、どこにも、ネットにも記録されてないので、大学吹奏楽会の歴史の為にもそのときの事件を私の知っている限りお話します。

全団体の演奏が終わり、さあ審査発表だ! と待っていました。しかしなかなか発表が始まらず

「どうしたんだろう」

という声があちらこちら、ザワザワしだしたころ、発表が始まりました。

発表する先生、いつもより神妙な顔つきだったと記憶しています。

「1番 東京代表 亜細亜大学 銀賞」 へぇー

「2番 関西代表 関西学院大学 銀賞」 えぇーー!!

「3番 四国代表 詫間電波工業高等専門学校 銅賞」 シーン

「4番 東北代表 岩手大学 銅賞」 シーン

「5番、関東代表神奈川大学 銀賞」 えぇーーーーーー!!

「6番 東京代表 駒澤大学 銀賞」 えぇーーーーー!!

と、いつまで待っても金賞コールがなく、さいごまで1つとして金賞はなかったのです。 ホントです。

結局全国出場12団体中銀賞7団体銅賞5団体という発表だったと思います。

我々神大OBは、意外にも冷静に受け止めて、

まあ大学のレベルアップのためにもこういうこともなきゃね。

と先輩で当時セントラル楽器勤務の村中氏が語っていたことを覚えてます。

私は、ゴールド金賞ッ!  ワァーー!! と喜んで帰りたかったのに、盛り上がらず苦々しい思いで帰ったのです。

そのときの模様を当時現役の斎木君(たぶん)に聞いたところ、発表のあとステージでK大(神大ではない)の皆さんがトロフィーを振り回して抗議をなさっていた(暴れてた) そうです。これはいけません。

しかし、よくきくと 抗議の理由は、吹連の規約には金賞無しにはできないような文言があったそうです。(確かめてはいません) そこで、吹連が非を認め、後日銀賞7団体の中から神大、亜細亜大、近畿大、三重大、関西学院大を金賞に格上げして賞状を取り替えたのだそうです。中央大と岩手大はそのまま銀賞 。銅賞も詫間電波意外を銀賞に格上げし、結局銅賞は詫間電波のみ。という結果が公式記録に残ったのです。

なんかごり押ししたみたいな後味の悪い年でした。

この辺のところは吹連の歴史として どなたか正しい記述を残してほしいものです。

ディオニソスの祭り/F・シュミット

前置きが長くなりましたが、ディオニソスです。今回神大は原曲に近い88名の編成で演奏します。並び方もトロンボーンが舞台下手に移動し そこから上手に向かってホルン、ユーホ、バスと続き、その下段に下手からトランペット、コルネット、バリトン、テナーホーン。指揮者の下手側にクラリネットが4層に並び、まん前にフルート、上手側はサックスが3層に。後ろにオーボエ、ファゴットというふうに大移動。

この曲は多くの団体で取り上げられ、私もプロ、アマ含めて何回も聴いてますが、今回の演奏は過去聴いた事のない素晴らしいサウンドです。

これがホントのディオニソスなんですね。

重厚というか、なんというか、オーケストラでもなく、オルガンでもない。一般的な吹奏楽の音でもない。何といえばいいのでしょうか。

演奏は あやしい酒宴の模様が練り上げられたサウンドにのって深く表現されてました。ブラボーです。CDがとても楽しみ

このレベルで、そしてこの編成でディオニソスを演奏できたことは、世界的にも誇れることだと思います。

ほんとに素晴らしい!! 聴きにこれなかったファンの皆様、ほんとうにお気の毒です。

サンプル・エ・ミューズ連隊/J・F・ラウスキー

トロンボーンの後ろにファンファーレ隊を並ばせたセッティング。

1拍目がとてもどっしりとしていて力強く、屈強の軍隊の行進が目に浮かびました。

聴いててワクワクするすばらしいテンポ感、力強さでした。

   第2部

吹奏楽のための交響詩-波の見える風景/真島俊夫

1985年のコンクール課題曲。神大はその年この課題曲と「ロミオとジュリエット」を自由曲に選び金賞を受賞しました。

初期の真島作品の特徴がいっぱい出てました。ホルンの終始ベルアップ。そして最後はティンパニの連打。

皆さんご存じないと思いますが。神大のコンサート、最後は「美空ひばりメドレー」と「星条旗よ永遠なれ」が定番になっていますが、私の頃、演奏会の最後は毎年真島先輩に依頼してエンディング 曲を編曲していただいてたのです。(稿料はたしか2万円くらいだったと思います)

私のときは「哀しみのソレアード」

しっとりとしたテーマが流れ、その中間部で放送研究会の学生アナウンサーが語りを入れるのです。

たいがいの場合、そのアナウンサーは台詞をまともに喋れないのです。

それは感極まって涙が邪魔をするのです。

泣きながら語るのです。それにつられて客席も涙、そしてステージも、、、というふうにしっとりと、そして温かくコンサートは終わったのです。

当時の真島さんのアレンジは、哀愁のただようソロ、オルガンのようなハーモニー、そしてホルンのベルアップが曲を盛り上げ、最後の決め手はティンパニの連打で感動 的にフィナーレとなるのです。

真島先輩の初期の作曲作品には、当時のエンディング曲の流れがあったように思います。懐かしく聴かせていただきました。

どうでもよいことですが、今までの司会者は1部と2部で衣装を少し変えてきたと思いますが、今回の司会者は同じ服装でした。

どうでもいいことです。

”大樹の歌”-日本とブラジルの友好の年輪へ-マリンバとバンドの為の協奏曲/真島俊夫

 マリンバ・ソリスト 名倉誠人

ブラジルでの初演では、第2楽章の日本的サウンドにサンパウロのプロ演奏家が泣きながら演奏していたそうです。

曲は、このところの真島作品の特徴が出ています。

「鳳凰が舞う」とか「3つのジャポニズム」を思わせるきらびやかで絵巻物のような真島サウンドが広がります。

最後はサンバのリズムが盛り込まれノリノリで終わりました。

とても楽しい曲でした。

マリンバ奏者がアンコールで「くまん蜂の飛行」を演奏し大拍手。

ニライカナイの海から/真島俊夫(委嘱作品 本邦初演)

この曲は12月28日に書き終えたそうです。今日は1月8日。10日ほどしか練習できなかったと言うことです。

曲は、これまでの真島作品とはまた違う、新たな真島ワールドを聴くことが出来ました。

今回の3つの真島作品は、初期・中期・直近と真島先輩の作風変化を見ることができ、すばらしい選曲でした。

作品は途中ファンファーレ隊が客席後ろから演奏し、と思えば最後は上手側最上階の客席に移動して演奏。今映画界で話題の3D(スリーディー)的サウンドです。

ステージ上手のトロンボーンの後ろに沖縄の打楽器が並び、客席に叩きながらアピールする見ても楽しい曲でした。

とても楽しかった。

 アンコール

真島さんのマーチ 

曲名を聞き逃してしまいました。

そして

小澤先生「えーー、いつもの、、では、ありません。美空ひばりメドレーのノーカット版です」

そういえば「美空ひばりメドレー」も真島作品です。

最後はいつもの星条旗よ永遠なれでのフィナーレ。鳴り止まぬ拍手の中、演奏会は終わりました。

私は、このところ毎月1回以上のペースでプロの演奏会に行っております。プロにはプロの素晴らしさ、感動、納得があります。

しかし、神大のコンサートを聴きおえたあとのこのすがすがしい後味の良さはなんなのでしょうか。

もちろん実力的にはプロにはかないません。

それなのに

 気持ちいい!

   とっても気持ちいい!!

アマチュアが、心をこめ、細心の気を配り、吹奏楽への深い情熱を我々にぶつけて来るから感じるのでしょうか。

ほんとに気持ちいいのです。

とてもさわやかで幸福を感じる演奏会でした。

皆様も、是非神大のコンサートに来ていただき、この爽快感を共有しましょう。

次回は6月8日みなとみらい21大ホールでサマコンです。

おっと、

ここで年賀状の紹介です。

えーと 高木一暢からか。 高木はわれら吹響会の部長でした。

「今年は松山で全国あるから見に行くぞ」

そうです、今年は松山です。

「坂の上の雲」「坂本竜馬」

ことしは四国ですね。 全国見に行く人は一緒に見ましょう。

私にメールお願いします。

では、皆様、またお会いしましょう。