「ブラスの祭典ライブ２００４」佐渡裕＆シエナ･ウインド・オーケストラ
のDVDをご紹介します。
世界中には、多くの有名な吹奏楽団があります。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団（フランス）
カラビニエーリ吹奏楽団（イタリア）
グラナディア・ガーズなどの英国近衛兵吹奏楽団
イーストマン・ウインドアンサンブル(アメリカ）
そして、日本にもプロの吹奏楽団があります。
各自衛隊音楽隊
東京公正ウインドオーケストラ
大阪市音楽団
そして、今回ご紹介するシエナ・ウインドオーケストラ
シエナの歴史は浅く、技術的にも音的にも、まだまだこれからという吹奏楽団です。しかし、この新参の吹奏楽団は数年前から世界のマエストロ、佐渡裕を指揮者に向かえ、コンサート活動を始めました。
このコンビのCDは今回を含めて3枚。そのどれもがクラシック界を驚かす売れ行きです。
私は、かねてから吹奏楽がオーケストラに劣っている最大の理由は指揮者であると思っていました。実力のある指揮者がプロの吹奏楽団を振れば、きっと一般の人にも受け入れられる。と思っていました。
しかし、これは、とても難しいことです。
どうしても、吹奏楽はオーケストラより下に見られます。有名な指揮者が吹奏楽を振ることは、テレビに出ていた歌手が、地方の営業をやるようなものと思われてしまうのです。
その難題を、世界のマエストロである佐渡さんは引き受けてくれたのです。しかも、シエナという新参の吹奏楽団。
そして、そのコンビは多くの支持を受け、CDの売り上げもクラシックではトップクラスです。
今回、私が推薦するのは、初めてのDVDです。
生のコンサートを聴いて、感動したり、鳥肌が立つことは良くありますが、DVDを見て鳥肌が立ち、私のドライアイの目が湿ったのは初めてです。
きっと吹奏楽に興味の無い方も、感激してくれると思います。
全てを見終わったとき、私は尊敬する兼田敏先生（作曲家、元岐阜大学、愛知教育大学教授）がお亡くなりになる1ヶ月前、岐阜大学管弦楽団の団員に、ガンに侵された弱弱しいかすれた声を震わせ、指揮台から団員に言った言葉を思い出しました。
「君たち、音楽は生きる喜びなんだ・・・」
発売元：エイベックス「ブラスの祭典ライブ２００４」AVBL−２５５０７