神奈川大学吹奏楽部第40回定期演奏会 本文へジャンプ

神大吹奏楽部OBの皆様、神大吹奏楽部ファンの皆様、あけましておめでとうございます。今年も神奈川大学吹奏楽部定期演奏会を見に行くことが出来ましたので、当日来れなかったファンやOBの皆様の為に実況報告を行います。


 日時:2005年1月7日 17時30分開場 18時30分開演

 場所:みなとみら21大ホール

 チケット全指定:S席2000円 A席1500円 B席1000円 P席500円


私は、5時50分ごろホールに到着しました。入口には、チケット完売しているにもかかわらず30人ほどの人が、キャンセルチケットを購入しようと並んでいました。本当に申し訳ないことと思います。

OB会受付では、渡邉君(もっくん)と井上君。いつもありがとうございます。OB会事務局の皆様には頭が下がります。

神奈川大学吹奏楽部は2004年12月18日、米国ミッドウエストのバンドクリニックに招かれ、すばらしい演奏を披露したようですが、それから20日ほどしかなく、練習不足なのではと心配しながら客席に付きました。

 ミッドウエストプログラムはこちら http://www.midwestclinic.com/bandprograms.asp#kanagawa

 曲の動画はこちら http://www.midwestclinic.org/band_archive.asp#kanagawa

席に着くとしばらくして江尻さんのパイプオルガンによるウェイティングコンサートが始まりました。私の隣は盛岡の佐藤史朗君。コンサートを待つ間、彼と日本の経済、法令遵守、倫理などについて高度な話をいたしました。佐藤君の隣には何でも知ってる扇君と夫人。


 曲目

 ウィーン市祝典曲/R・シュトラウス

この曲は、プログラムにはなく、オープニング曲として演奏されました。通常のバンドの他に、ファンファーレ隊として30人ほどがステージを囲んで演奏。華やかな演出でした。

 マーチ「わかくさ」/兼田敏

先月アメリカでも演奏されたマーチ。兼田先生が奈良国体の時に作曲したそうです。兼田敏先生の音楽葬で、式典終了後に小澤先生が指揮を執り、有志で演奏していたのを思い出しました。ほんとにすばらしい作曲家、音楽家をなくしてしまいました。「音楽は生きる喜びなんだ」という兼田先生の言葉を思い出す。


 十二夜(御意のままに) T前奏曲、イタリア Uヴィオラとオーシーノ X二つの結婚 そしてすべてよし!/A・リード

ミッドウエストでは、作曲家自身が指揮をしてくれたそうです。Uではコールアングレが清楚でさわやかなソロを聴かせてくれました。昨年オーボエの2番を吹いた子と思いますが、かなり腕を上げてきましたね。そのやさしいメロディを各パートに移っていく。Xは華やかな結婚式という感じでした。


 サマー イン セントラルパーク/F・ベンクリシュートー

ジャズ風の曲、サックスのソリストがソプラノとアルトを持ち替えて演奏。ソプラノは気持ちよく聴けましたがアルトの音が緊張のためか硬く聴こえました。ビブラートも少しゆとりが出たほうが私は好きです。でも、ニューヨークの匂いは出てて良かったと思います。中間で、伴奏が強すぎてソロが聴きづらく、ちょっと気の毒。

 秋空への賛歌(委嘱作品・本邦初演)/保科洋

ここから3曲は保科さんの指揮。ミッドウエストでも演奏し好評だったそうです。ここでミッドウエストにOBとして同行した作新学院の三橋先生の話を紹介すると、神大の演奏に対してスタンディングオベーションで熱烈な拍手、歓声を受けていたそうです。

曲は全体としては題名のように澄みきった秋空が目に映るさわやかな曲でした。


 エルザの大聖堂への行列/R・ワーグナー:保科洋編曲

中高年には懐かしい曲。思えば私が1年のときの全国大会。地元神奈川県民ホール。金賞を取ることを誓った我が神大。その時の自由曲がワーグナー作曲「ニュールンベルグのマイスタージンガー」でした。しかし、結果は涙の銅賞。神大の歴史の中で唯一の銅賞です。それ以来、神奈川大学はワーグナーを封印してきたと思います。あれから30年経ち、呪縛は解き放されました。保科さんのアレンジで、色彩豊かなワーグナーをオルガン付きで演奏してました。保科さんの指揮は、4拍めを絶妙な間合いで歌い上げ、だんだんと気持ちが盛り上がり、ドキドキして聴きました。


 マーチ「風薫る五月に」/保科洋

春の合歓の郷での吹奏楽指導者クリニックで演奏する曲だそうです。吹奏楽指導者クリニックといえば、高校のときオール名古屋ハイスクールステージバンドに参加して、指導者クリニック初のビックバンドによる演奏をしたことを思い出しました。当時はトロンボーンを吹いてて、バンドの仲間には後に歌手になった八神純子さんも一緒でした。指揮者はニューハードに参加してた森健治さん。今もお元気なんでしょうか。


 休憩

ロビーではいろんな人に会いました。マエストロ佐渡さんとお友達の田原先輩。佐藤進さん、長島夫婦、渡邉君(もっくん)太田夫人。浅井電気の浅井さん。紳士の八代さん。トイレでは玉川さんにお会いしました。トイレといえば、女性のトイレが少ないのか、休憩時間に用を足せない人もいたと思います。休憩時間を長くするか、トイレを増やすか(無理でしょうね)何か良い知恵はございませんか。


 摩天/菊池幸夫

ヤマハ吹奏楽団の委嘱で作られた曲だそうです。オルガンを入れて演奏するのは本邦初演とのこと。それぞれのフレーズが繊細に絡み合いながらうねっていく。うねりの中からオルガンが荘厳な響きで迫る。あたかも天空の支配権を賭け、バンドとオルガンが掛け合っているようで、とてもドラマチックな聴き応えのある曲でした。私的には本日一番感銘した曲です。

演奏終了後、開場に来てくださった作曲家を紹介。


 3つの交響的素描「海」/ドビュッシー:小澤俊朗編曲

夜明けのオーボエソロ。しっとりとしていてすばらしい。昨年この子の演奏を聴いたとき、ずば抜けて上手いのは分かったけど、時として独りよがりの歌い方になっていたように感じましたが、昨年のサマコンあたりから主張する歌い方ではなく、周りと協調し、伴奏と一緒にメロディを奏でるソリストに成長してました。こういう演奏は聴衆の心を引き込むと思います。すごいオーボエ奏者です。

三楽章は私が3年、神大初金賞の時の自由曲です。現役の皆さんの顔が、当時のメンバーの顔とだぶり、30年前の全国大会の時代にタイムスリップしてしまいました。各パートの難しい場面がくると、当時の奏者の顔が浮かび、太田さんハイトーン成功してくれ、とか、宇留間のアホ、上手く歌ってくれ、とか、自分自身もFg奏者になり、2拍3連付を決めなきゃ、とか、タンキングを決めなきゃ、とか、杉山、ピアニッシモのハイトーンがんばれとか、叱られたこと、苦労したこと、地獄の合宿のことなどいろいろ浮かんできました。

終わったあとは、自分も演奏し終わったような気持ちになり、鳴り止まぬ拍手が私に向けられているような錯覚をしてしまいました。


 アンコール

 バーナム&ベーリーズ フェイバリット/K・キングだったと思う

この曲も私が2年の時、定期演奏会のアンコールで演奏した曲です。指揮者の玉川さんが、中間部でリズムをプレーヤーに任せ、棒を振るのでなく体でリズムを取っていたのを思い出しました。


 美空ひばりメドレー/真島俊男

 星条旗よ永遠なれ

この2曲は、おなじみのアンコール。星条旗では、はしょる観客の拍手に引っ張られずに、先生が落ち着いたテンポを守ったのが良かったです。ピッコロのアンサンブルも例年以上にみごとに決まっておりました。

後半は、ブラス隊が舞台の袖からステージを囲み、華やかに終わりました。

演奏終了後も拍手が終わらず、それに応えるためにブラス隊が長時間マーチングスタイルで楽器を持ったまま静止していました。みなさんお疲れ様でした。


全てが終わりホールの外で待っていると、川部夫人にもお会いすることができました。たぶん30年ぶりと思います。旦那様にもよろしく。私たちは、桜木町近くの飲み屋でOB25人くらいが集まり親睦を深めました。最後は佐藤史朗君の号令で校歌と応援歌を肩を組みながら歌いましたが、私はほとんど忘れていました。いまだに歌える皆さんはすごい!