神奈川大学吹奏楽部第51回定期演奏会
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ワーー 
キャーー という声。

 

何事! 

振り向けば猪爪ではありませんか

彼は35年ぶりの神大定期

ほんの少し前までうら若き女学生だった皆様から 歓迎の歓声だったのです。


うらやましいです。 微妙ですが、、

 

我々もすでにアラ還。いままで会社に尽くしてまいりました。猪爪も某大企業の社員として世界中を飛び回ってやっと日本に帰ってこれたのです。

ボチボチ自分のために時間うべきです。

この実況中継を見ているアラ還OBの皆様、もう仕事はソコソコでいいんです。あまり頑張ると会社の迷惑です。

年に2回くらいは神大のコンサートに来て あの時に帰りましょう。

会場はもちろん超満員です。本当にありがたい。


指揮台はセントラル楽器から購入した指揮台です。

中には鉄板が入っていてかなり丈夫とのこと。いい指揮台です。セントラル楽器はいいもの売ります。この指揮台に今回初めて登り段が付いてました。


1:ウィーン市祝典曲 Rシュトラウス

ステージの後方、パイプオルガンの前にトランペットとトロンボーンのファンファーレ隊が整列。

ドーンとブラスの低音が響き渡り、その余韻のなか、華やかな金管のファンファーレがホール全体に鳴り響くきました。新年を迎えたオープニングにふさわしい演奏そして選曲。

オォ、司会は岩崎里衣さんです。私はこの人のファンになってきました。

この人のいいところは、いろいろあります。

まずは、服装。部員に溶け込む素敵なセンスです。

今回はグレーのスカートに白いブラウス その上にレースのカーディガンでした。


そして、曲と曲をつなぐ役に徹した語り方。

前曲の余韻を引き継ぎ、次の曲につなぐ間奏曲の役割を果たしています。


なにより神大ブラスに対する敬意をいつも感じさせてくれる事です。


司会はズーーとこの方にお願いしたいものです。


今回のプログラム前半の選曲理由を岩崎さんが伝えてました。


1曲目のウィーンは昨年(2015年)神大がウィーン楽友協会ホールで演奏したので選曲されたようです。

そして2 曲目は、初夢一富士二鷹三茄子 というわけで「富士」をテーマにした先輩の曲です。

 

2:富士山〜北斎の版画に触発されて  真島俊夫

どんよりしたモヤモヤの中から富士山が朝日を浴びて浮かび上がってきました。

ホルンが活気立つの若者を表すリズミカルなメロディ。麓で笛太鼓が鳴り響く、それをどっしりと優しい表情で見守る富士山。時々クラリネットが「ニライカナイの海」で聴いたパッセージも現れる。真島サウンドで気持ちいい!


ホルンが素晴らしかった。


司会登場

須川さんの紹介。次の曲の世界初演が神大と須川さんだったそうです。

この曲は真島先輩ご自身の作品である「シーガル」を第1曲目とし、それを発展させて2曲目、3曲目を新たに加え組曲にしたものなのだそうです。

バーズ 真島俊夫
Sax 須川展也

 T:スワロー

 怪しげなクラリネットのメロディに須川さんのソロが浮き上がる。須川さんのサックスは弦楽器のような艶やかでなめらかな音です。

 U:シーガル

 オーボエのソロから始まりました。オーボエ、いい音してます。さすがサロメのソリストです。
そしてまたまた美しいサックスソロ。むちゃくちゃ甘―いメロディ。これを須川さんがトロけるように優しく演奏してくれました。

 
V:フェニックス

 低音の吐息から始まりました。またしても甘―いメロディ。

真っ青な空と海、真っ白な砂浜で、パラソルを開き、その日陰で海を見ながら耳を澄まします。聞こえてくる穏やかな波の音、美しい鳥の声、肌に当たる甘い風。

 

ドキドキする須川さんのカデンツァ。そこにクラリネットのメロディが滑らかに加わりすごく気持ちいい。最後はパーカッションも参加し幸福感一杯に広がっていく曲でした。


拍手に応える須川さんに真島先輩。


須川さんアンコールも艶やかな音色で聴衆を魅了してました。


休憩 

長島さんたちと雑談中 石川さんに再会したのです。約40年ぶりです。体系まったく変わっていません。実に若々しい!長島さんのように成長することなく(ヨコに)昔と変わらずスマートです。
現役時代近くに住んでいたこともあり、石川先輩に仕送り入った時、寿司をおごってくださったことを思い出しました。


厳しい先輩でしたが。それでも皆がついていく魅力と優しさがある人です。

:スターズ・アトランピック’96  三善晃

 

後半は神大に縁のある作曲家の皆様

三善晃先生は201310月に他界されましたが、その同じ10月に神大がコンクールで三善晃先生の「魁響の譜」で金賞を受賞しました。神大にもよく来て頂いてたようです。小澤先生は先生の作品を多く取り上げてきました。


1988年 深層の祭り 1999年 交響三章 2007年 交響三章 2013年 魁響の譜

1995年の特別演奏でも交響三章を演奏しました。


三善先生は私も大ファン。お亡くなりになられた時はショックでした。


:吹奏楽のためのバラードX 兼田敏

兼田敏先生は小澤先生の師匠。真島さんの師匠でもあります。私も高校生の頃から兼田先生のファンで、とてもお話が面白く、少し意地悪な語り口が嫌味もなく楽しくて、みんな大好きでした。
小澤先生のおしゃれな皮肉の言いまわしは、兼田先生から教わったのでしょうか。

サウンドが微妙に変化していくこの曲を見事に演奏していました。


:風紋(原典版)  保科洋

 保科先生も私が高校生の頃からファンでした。
また、この曲は 課題曲人気投票のつねに上位に出てくる素敵な作品です。


兼田先生は岐阜大学、保科先生は愛知教育大学、共に私の地元でもあり私も高校時代から実際に教わったり、お話をしたりして、とても近い存在の先生方です。

 

クラリネットがうっとりするように滑らかに演奏して始まりました。

中盤にはリズミカルに波が押し寄せてきます。このあたりの迫りくるクレッシェンドがすばらしい。

終盤もバランス崩れず見事でスピード感あふれ ワクワクする演奏でした。


:楽劇「サロメ」より7つのヴェールの踊り  Rシュトラウス

この曲も何回かコンクールで演奏しています。

1988年、1998年、そして昨年2015年。しかし、私は小澤先生が銚子商業指導していた時のサロメが特別印象に残っています。オーボエのソロは海老さんでした。この人の素晴らしいことオーボエソロは、当時の吹奏楽ファンにとって、まさに事件というべき驚きの演奏でした。


定演ではノーカットです。


最初のオーボエ、甘く艶めかしい空気感がでていて好演です。それを各ソリストがいい雰囲気を?いでいきます。グッタリとしたけだるい気持ちの中、ドラの音から動きが早くなりました。トロンボーンのサビが効き、クラリネットが滑らかで美しい。前半中盤のけだるい空気感を管楽器だけでよく表現できるものです。

ピッコロの合図から、サロメが踊り狂う。
テンポアップしたところの木管アンサンブルが抜群にいい。細かいグリッサンド系の流れも見事。

最後はしっかり溜めて着地成功。という感じでした。


大拍手です。


アンコール

小澤先生拍手に振り向き

先生「ニューイヤーコンサートといえばこの曲です。」と言って演奏


ラデッキー行進曲

観客に手拍子を要求して指揮をしてました。


そしてまたまた小澤先生語ります。


「皆さんが音楽的に大変優れていることが分かりました。ちゃんとpとfを区別している。並みの人ではできません。」と観客をおだてる。


「今日は年甲斐もなくきつい曲をやりました。疲れて心臓がバクバクしてきました。」そろそろ終わりたいようです。


「美空ひばりをサマコンで辞めたら お叱りの非難ゴウゴウ。」
「ある人は、演奏会始まってからズーと寝てたのに寝美空ひばりで目覚めたんだ。それなのにこの曲を辞めるのか、というお叱りを受けた。」


ということで美空ひばり復活です。


考えてみれば現役の皆さんは美空ひばりの歌 知らないんだよね、


美空ひばりメドレー  真島俊夫


最後は
星条旗よ永遠なれ  スーザ

で大拍手のなか演奏会は終了しました。


 小澤先生、現役の皆様、コーチやスタッフの皆様 ありがとうございました。そして、なにより、満員のお客様。神大ブラスを愛してくださり ありがとうございます。


 さあ、次はサマコン

610日みなとみらいです

そして

10月29日は全国大会です。今年は石川県の金沢歌劇座です。

一人でも多くのOBの皆様とお会いできることを祈ってます。