2015年 全日本吹奏楽コンクール大学の部
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自宅にて

何を着ていこうか、まったくわからないので宿泊するホテルに電話。

プルルルル  カチャ
私「あのー、そのー、いま岐阜なんですが、明日そちらに行くんです。それで、えーと、何を着ていこうかと悩んでいるんです、、、」
ホテル「そうですねぇ、外を見ますと、ジャケットではちょっと寒いかな、という感じです。私は明日あたりから通勤にコートを着ようと思っています。」

へーそうなんだ、ということで準備をしてフライト。

現地の様子は現地に聞くのが一番です
 

会場にて。

早く着いたので、ホール内喫茶店でコーヒー飲みながら皆様にLINE

私「皆様、いまどのあたりですか?」

会長「いまレストランで昼飯食べてますよ。」

エーーッ、と周りを見渡せば、田原会長ご夫妻 私の真後ろで食事をしているではありませんか
まずはご挨拶。そして、

益田氏「あと10分ほどでホールだよ」

と、その通り10分後に喫茶店で合流。

その後、会場内をウロウロしてると次々にOBと合流。村中夫妻、三橋君、談笑しているうちに小澤先生とすれちがう。

村中さん「ちゃんと声援しますよ、アンコール!とかいっちゃって」

微笑みながら先生足早にホールへ向かう。

先生、髪の毛 白い。きっと白星。

 

さて、ホールに入りました。ここで、長島さんとも合流。佐藤さんとはまだ会えません。

吹連にお願いしたいのですが

開場2:30 開演:2:50 開演までたった20分しかありません。

その間に、席を確認したり、長蛇の列のプログラムを購入したり、ブルーレイの予約をしたり、知人同士で話したり、

全然時間ありません。

なんとか工夫いただけないでしょうか。

ステージ上の作業が整ってないのなら、ホワイエだけでも早めにオープンするとか、

現実に、予鈴がなってもプログラムが買えずに着席できない人もいました。

こういう騒々しい中で演奏する1番の団体は不利です。

そして、
もうひとつ。これが大事!
チケット買うの、大変だったんです。買えないのです。20分で売り切れるんです。
しかし、どういうことですか、この会場の空席は。絶対行きたいという人にちゃんとチケットを買わせない。ネットオークションで転売する人が得をする現在のやり方を変えてほしい!
皆さん どう思いますか!


 
開会式そして審査員の紹介そして、いよいよ

1:東海大学吹奏楽研究会 (指揮:福本信太郎)5年連続8回目

課題曲5:暁闇の宴(朴守賢)

自由曲:遥か天鵞絨(朴守賢)

とてもオドロしい始まりです。ピッコロの波の大きなビブラートが効果的。木管、金管そしてパーカッションのブレンド具合がすばらしい。日本の古い寺院が浮かんでくる。微妙に音の混ぜ方を変え、この曲を色彩豊かに表現しています。時間の流れを渦巻のように進行させたり、氷のように止めてみたり。聴いていて面白い。

最後はぐーと力強い地鳴りで終わりました。

素晴らしい解釈の課題曲でした

同じ作曲家の自由曲ですが、課題曲と違っていて哀愁の帯びたメロディがあり、その歌い方が滑らかで上質。品があります。

時間の動かせ方がうまい。すごいスピードで迫ってきたと思えば、暖かく漂う。

オーボエのソロも優しく愛らしく語っています。

そのあと、ドキドキするようなクレッシェンド。何ともすごい。

ブレンドされた素晴らしい音。そのブレンドの分量が変化して、表情を変えてくる。

終盤に向かって躍動するリズムが私の心臓の鼓動と同期して脈拍がアップする。鳥肌が立ち涙が出そうになる。

愛の溢れる素敵な12分間。

どれほど練習したのでしょうか、ブラボーです。とても気持ちよく聴かせていただきました。

単純に音を出しているのではなく、すべての音に意味があることを全員が心得ています。他の金賞団体と比べて劣っているところはありません。

神大の完璧なアンサンブルに文教大学の歌心を足したような演奏でした。

従いまして、審査結果にまったく納得してません。

どうして銅賞なのでしょうか、
テニスのように「チャレンジ」があれば訴えるべきです。

間違いなく狙った通りコートに入ってます。 金賞です。

勝手審査員の方が正解です。

東海大の向かっている方向は正しい。この間違った結果で進むべき方向を変えずにそのまま進んでいってほしいと願うばかりです。

悔しいです!

 

勝手審査員評価 金賞  結果 銅賞

 

演奏終了後、ステージの後ろの1部が開いて、ここからパーカッションを搬出していました。

つまり、部隊下手から入場して、センター後方と、下手に分かれて退出する。という進行のようです。

 

2:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部 (指揮:若林義人)2年連続19回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:バレエ音楽「中国の不思議な役人」より(B.バルトーク/上埜孝)

静かに始まるティンパニ、クラリネットがぼけた表情でこの曲の不思議なメロディを奏でる。

うまく雰囲気を作ってます。3拍子がぐるぐる回転していてグッドです。

後半への盛り上げ方もよく。この曲の面白さが充分でていました。

最後の音の間合いもOK。すばらしい課題曲でした。

しかし、音がでかい。

自由曲では 音がでかいというよりうるささを感じるくらいです。

単純な強弱の表現だけでなく、せっかく面白い曲を完璧に演奏しているのに。その物語を感じることが出来れば最高に幸せです。

後半もリズムが滑っていなければ、もっと迫りくる恐怖感が出せたのではと思いました。

それにしても吹奏楽ってこんなに大きな音が必要なんでしょうか。

 

勝手審査員 銀賞  結果 金賞

 

3:福岡工業大学吹奏楽団 (指揮:柴田裕二)  2年連続15回目

課題曲5:暁闇の宴(朴守賢)

自由曲:楓葉の舞(長生淳)

譜面をしっかりと演奏しています。でも、例年に比べて訴えてくるものが少し足りなかったような気がします。バランス的に金管が強すぎたかな。

自由曲の長生作品。この人の作品は大好きですが、表現力が強く要求される曲です。譜面の奥深くにある物語を聴けたらもっと良かったと思います。

勝手審査員 銀賞  結果 銀賞

 

4:静岡大学吹奏楽団 (指揮:三田村健) 3年連続13回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:歌劇「エレクトラ」より エレクトラの勝利の踊り(R.シュトラウス/田村文生)

この課題曲の面白さを表現するのは難しい。単純に演奏するとただのズレた音楽になってしまう。

リヒャルトシュトラウスは譜面が難しいだけでなく音楽にするのも難しい。

今回は課題曲も自由曲も静岡大学には合ってなかったように思います。実力のある団体です。来年もっと期待してます。

勝手審査員 銅賞  結果 銀賞

 

5:福岡教育大学吹奏楽部 (指揮:井上 遼) 2年ぶり10回目

課題曲2:マーチ「春の道を行こう」(佐藤邦宏)

自由曲:コリアン・ダンス(高昌帥)

演奏前に、ドラは落ちるは、シンバル鳴らすは、バタバタとした演奏前でした。

マーチは簡単なようで難しい。1拍目のバスがもう少し前へ前へと進ませてくれるように演奏してくれたらもっと良かったと思いました。

この傾向は自由曲にも表れ、1拍目の表現が、ちゃんと方向を示してくれればダンスの面白さがもっと感じれたと思います。

勝手審査員 銅賞  結果 銅賞

 

6:山形大学吹奏楽団 (指揮:東海林達郎) 9年ぶり4回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:サスパリラ〜ウェスタンリキュール、西部男の白日酔夢〜(J.マッキー)

この課題曲は、やはり難しいのでしょうか、ずれる面白さ。知的な面白さが感じられたらもっと良くなると感じました。

自由曲はとても楽しい曲。楽しい曲を楽しく表現するのはこれも難しいですね。

ソロはよく頑張って雰囲気つかんでいましたが、それを支えるバックがリズムをしっかり立たせた表現で刻んでくれれば、ソロがさらに引き立ったことと思います。

しかし、この大学は面白い。1998年全国大会で山形大の演奏を聴きました。たしかその時は30名足らずで出演していて、指揮者もパーカッションもノリノリ演奏していたのを覚えています。演奏が終わってもいないのに途中で拍手が起きたこと、でも終わってみると場内大歓声だったことなど、はっきり覚えてます。この時の自由曲はヘスの「イースト・コースとの風景」。この時の印象が凄くて、大会後すぐにこの曲のCDを探して買ったんです。

いまは50人以上に増えて、たのもしい団体になりました。

当時の演奏をyoutubeで発見↓ぜひご覧ください

https://www.youtube.com/watch?v=AGMJnoxDNk4

 

勝手審査員 銅賞  結果 銀賞

 

休憩

三橋君と談笑。かれは東関東という激戦区の高校を率いてます。全国に出るのは大変です。

 

7:富山大学吹奏楽団 (指揮:建部知弘) 4年連続7回目

課題曲2:マーチ「春の道を行こう」(佐藤邦宏)

自由曲:テレプシコーレ(B.マーゴリス)

マーチです。ちゃんとマーチになってます。バスの音が立っていて、前へ前へと行進させてます。気持ちいい行進曲でした。

個々のレベルも年々ジワジワと上がってきています。でも、もっと上げてほしい。そうすれば金賞でしょう。

自由曲、それそれの場面変化がしっかりチェンジしていて面白い。

楽しい曲を楽しく表現するのは難しいのですが、ここはちゃんとできてます。最後まで気持ちよく聴かせていただきました。

個人技をもう1段レベルアップできれば来年は金でしょう。

勝手審査員 銀賞  結果 銀賞

 

8:北海道教育大学函館校 (指揮:三笠裕也) 銀賞 6年ぶり22回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:アスファルト・カクテル(J.マッキー)

この課題曲はただ演奏しただけでは、聴く方にとっては苦痛の曲になりますね。不協和音のメロディゆえの怖さ、面白さの表現は難しいですね。

リズムが流れてしまい、面白さが少し減ってしまった感じです。


勝手審査員 銀賞  結果 銀賞
 

9:川崎医療福祉大学ウインドオーケストラハートフルウインズ (指揮:岩田俊哉) 3年ぶり8回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:オーロラは目覚める(J.マッキー)

リズムの感じ方をもう少し深く取れればメロディのズレが楽しめたと思います。

突然大きくなる音があり、それは指揮者の狙いなんでしょうが、少し不自然に感じました。

情景が目に浮かぶような描写的な自由曲。川崎医療らしく優しく表現されてました。聴く人に勇気を与える気持ちいい演奏と選曲だったと思います。

勝手審査員 銅賞  結果 銅賞

 

10:文教大学吹奏楽部 (指揮:佐川聖二) 金賞 4年連続23回目

課題曲3:秘儀III-旋回舞踊のためのヘテロフォニー(西村朗)

自由曲:シネマ・シメリック(天野正道)

綺麗で色っぽい音です。

3拍子をちゃんと知ったうえで最初はわざと浅く動きだし、徐々に深くえぐってきました。素晴らしい! 最後はリズムを深く取り、迫力ある迫り方。最後の間合いもグッときました。この課題曲を龍谷大以来の面白い解釈で楽しく聴かせていただきました。

自由曲も とにかく音が深く立体的。音の処理もいつもながら丁寧で、気を抜かない。

歌いかたも佐川節炸裂です。私の心臓をソフトタッチに触ってくる。

ドキドキします。

場面の変化も見事に表情を変え、楽しい、佐川先生はどうしてこんなに歌わせ方がうまいのだろうか。先生の体の動きそのままの音がバンドからでていて、うっとりします。

終盤のGP(音のない間合い)もグッド。そこからうねるうねる佐川節。

わたしの体もそれに合わせてうねっています。

最後はリズムを立たせて大迫力。すばらしい。気持ちいい。サイコー

佐川文教はこうでなくっちゃという演奏そして選曲でした。 文句なし!

勝手審査員 金賞  結果 金賞

 

11:神奈川大学吹奏楽部 (指揮:小澤俊朗) 金賞 3年連続43回目

課題曲5:暁闇の宴(朴守賢)

 自由曲:楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り(R.シュトラウス/小澤俊朗)

いつになく、パーカッションのセッティングに手間取っていました。

この課題曲の頭の音は、重要です。

神大の場合は、 なにか事件が起きたような音を作って始まりました。

クレッシェンドが鬼気迫る。ハッとするパーカッション。とにかくパーカッションの出具合とでもいい、目立ち具合が素晴らしい。

個々の音も、全体の音も きれい。

終盤は、獅子が活火山の噴火口で溶岩を浴びながらグルグルと動いて吠えているようでした。ハラハラドキドキです。

自由曲はおなじみの曲です。

息をのむ緊張感。弦バスのまったりとしたうねりのなか、有名なオーボエのメロディが流れます。各ソリストのフレーズ最後の音の処理がうまい。丁寧に次のソリストに渡していきます。

カット部分も場面展開のように演出して、自然な感じ。

この辺、ずーとソロが続いていくのですが、それがさりげなく凄いのです。

いとも簡単にソロをつなげていきます。うっとりします。

タンバリンと始まるグリッサンドも美しい。妖艶な女性が身にまとったベールで私の頬っぺたを優しくこそぐるようになぜてきます。このあたりの妖しいテンポ感も見事。

そこから美女が狂ったように踊り、身に着けていたベールが激しい動きに耐えきれず肢体から離れてく。このゾクゾク感がたまりません。

最後の音もしっかりとためて決めました。体操日本 内村選手の着地のようです。

もう大満足、満腹。過去のサロメを超えてきました。

勝手審査員 金賞  結果 金賞

 

12:近畿大学吹奏楽部 (指揮:森下治郎) 金賞 5年連続31回目

課題曲5:暁闇の宴(朴守賢)

 自由曲::久堅の幹(長生淳)

相変わらず個々のレベルがすごく高いバンドです。

伝統ある気持ちのいい音に、あと少し、物語を作ってくれると最高に楽しめるのです。

自由曲も、すばらしいサウンドと迫力ですが、これも、全体的な構成を考えた物語がほしい。

すてきな長生作品です。私のような年寄りを満足させる深い語りがあればもっと嬉しい。

最後はパイプオルガンのような荘厳なサウンドで終わり大拍手、大声援でした。

勝手審査員 銀賞  結果 金賞

 

いやあ、疲れました。各団体やかましすぎ、音がでかすぎる。とくにこのホールは弦楽器の繊細な音をホール全体に響かせるようなホールです。野外音楽堂ではないので、ホールに適した音量で音楽を表現してほしいと思った次第です。


さて、正式発表の前に勝手審査員の先生方を紹介します。

田原先生 元学生指揮者で現役のクラリネット奏者、佐川氏、天野氏、とも親しく、佐渡裕とはゴルフ友達
益田先生 元コンマスで現役クラリネット奏者 静岡で大活躍。旅行に相当詳しい。OB会掲示板の主
長島先生 元ドラムメジャー元バリトンサックス 学生時代は厳しく鬼の副部長 耐震建築に詳しい。
村中先生 元学生指揮者で元チューバ奏者 伝説の豊荘住人 現消防団団長 おいしいお米を作る人
木野先生 元学生指揮者で元ファゴット奏者 伝説の豊荘住人 遺言書に詳しい ゴルフハンディ10

そして勝手審査員による審査表です、個人的に恨みつらみを言われたり、不幸の手紙が送られるといけませんので匿名にしました。審査員丁先生は途中でお疲れになったようです。

出場団体
東海大 B A B A A
龍谷大 A B A B C
福岡工業大 C A B B B
静岡大 B B C C C
福岡教育大 C A C B C
山形大 C B C B
富山大 B B B B
北海道教育大 B A B C
川崎医療福祉大 C B C C
文教大 A B A A
神奈川大 A A A A
近畿大 B A B B


発表

まずは指揮者賞。ここでアナウンスが止まってしまう。東海大の福田先生の名前が呼ばれない

シーンとした間合いの中、さすが大阪人です 

丸谷先生「申し訳ございません」

に場内大拍手

 

やっと呼ばれたかと思うと、こんどは東海大を飛ばして龍谷大の指揮者の名前を言う

そこで、またまた丸谷先生

「重ね重ね申し訳ございません」

またまた受ける。

 

しかし、審査結果と言い、この指揮者賞のアナウンスと言い、東海大には辛い一日だったと思います。東海大の皆様、私は応援します。この間違った結果にめげずに来年金沢でお会いしたいです。

 

外に出ると横殴りの雨。

我々は雨にもめげず、すすきのへ